木遣りの用語

木遣り(キヤリ)
木遣り歌とも。大木や石を大勢で引いて行くときにうたう歌。
家を建てるため柱となる木を切り出して引いてくるとき,音頭取りが材木の上に上ったりしてうたった歌が,字義どおり木遣りであるが,祝儀歌としても民謡の中に定着して今日に及んでいる。
建築儀礼などにうたわれ,江戸木遣りなどのように美声の鳶(とび)職に伝承され,棟上げやさらに祭礼の練歌(ねりうた)に転用して使われている。
《伊勢音頭》なども,伊勢神宮の20年ごとの遷宮に切り出した材木を運ぶときの木遣り歌に端を発しており,今も全国に分布する《伊勢音頭》およびその系譜の歌のもつはやしことば〈ヤートコセーノヨーイヤナ〉は木遣りの際のはやしことばであった。

木遣り師(遣師)
木遣り師は曲の出だしなど肝心な聞かせ所を一人で受け持ち、歌い上げる役目の人。

側受(がわうけ)
側受は木遣り師の後に続いて大勢で唄って曲を盛り上げます。

木遣り唄
木遣り唄は、上の句と下の句から成り、基本的にひとりずつ唄うが、曲目によっては、全てを独唱する場合と、上の句は木遣り師がひとりだけで唄い、下の句は側受が木遣り師に合わせ て唄う場合などがあります。


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そもそも木遣(きやり)という言葉が「木を遣(や)り渡す」、すなわち「木を運ぶ」とか「木を移動させる」という意味であることはよく知られていますが、『人倫訓蒙図彙(じんりんくんもうずい)』(元禄3、1690刊)や『和漢三才図会(わかんさんさいずえ)』(正徳2、1712)などの昔の本にも、リーダーが采配を振るようすとか、大木を大勢で曳いている図が入って説明されています。

木遣唄(きやりうた)とはその作業のときに声をそろえて歌う唄で、大木や岩石を運搬するときに、みんなの力を1つにするために歌わなくてはならない労働歌だったのです。

その歴史の中で、徳川家康による江戸入府以来、江戸の建設のために全国津々浦々から労働者たちが集まってきました。

幕府による江戸城下町の建設には、江戸城の改築より始まり、大名屋敷や寺院の建立など、多くの土木建築の工事が行われるこおっとなり、そのためにあらんかぎりの職人が江戸に入ってきました。

江戸に行けば仕事がある、食うには困らないということで、建築・土木ほか、あらゆる職種の人びとが、江戸に向かって移動してきたのです。

そういった人たちが、自分の国から、いろいろなものを江戸にもちこんできたものの1つが労働歌でした。

自分の地方で仕事しながら歌っていた唄、田植えとか稲刈りなんかのときに歌っていた地唄を、そのまま江戸に持ち込み、江戸の仕事をしながら歌っていました。

そのなかで、とくに山から木を伐り出すときや、重い物を移動したりするときに、みんなの力を1つにするための素朴な掛け声のような歌が、建築の基礎を固める地形(じぎょう)のための鳶の作業唄として歌われるようになったのです。

重い材木を運びだすときに唄われた「木遣唄」が、江戸における土木作業での鳶の「木を遣る唄」となっていったのです。

そして、享保年間以降は鳶が町火消も兼ねることになったことから、鳶と火消が歌う「江戸木遣」となって幕末までつづいていったと考えられています。

全国の労働歌が江戸に集まってきてことにより、江戸で次第に整理されてできたのが江戸木遣となり、現在も歌われている曲の題名も、「田唄」「日光」「酒田」「越後」「軽井沢」など作業の名前や地名のがたくさんあるのです。

源をたどれば、その地方からもってきた歌が江戸木遣として今に伝わり歌われているのです。


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木遣(きやり)は元来作業唄である。
複数の人数で一つの作業を行うとき、力を一つにまとめる合図としてうたわれた唄であった。
現代では作業そのものが動力化して、人力よることが殆どなくなり、木遣り唄も作業唄から離れ、祭礼や祭りの練歌として唄われ、儀礼化した存在になっている。
始りは諸説あるが、栄西が建仁寺を建立する際、作業唄として自分の名前を掛声にし、「エイサイ、ヨウサイ」としたものが、「エイサ」「ヨイサ」になりこれが掛声の始まりとも伝えられている。
木遣りを伴う作業には、木曳と地形の2つに大別される。

1木曳(きひき)
木材(石の場合は石曳き)を運搬する作業
長い行列の先端と末端では相当の距離があり、遠くまで声を届かせるため、音頭(おんど)は甲高い声で唄う。
伊勢御木曳の木遣、諏訪御木曳の木遣がその例である。

2地形(ぢぎょう)
建造物の基礎となる地固め作業
大きな建物を建てる際、重量のかかる場所の地面に玉石をひき、柱を立てた。俗に真棒○と言われる作業方法で、近世以降、都市の発達に伴い鳶の仕事として行われた。
江戸木遣りがその例であり、越谷の木遣りもこの流れをふんでいる。
・真棒○作業方法
真棒は直径一尺から一尺五寸ほどの樫材。多くは八角に面がとられ、下端は鉄の帯金で締められている。その上にはダボが挿入されていて、網を締める際の止め木としている。この部分に人数分の綱が締めら、その綱を職人がそれぞれに握った。形状から「たこ」と言われている。
櫓(やぐら)を組み、真棒を立てた周囲に、足場丸太で一段、二段と組み、作業を行う職人(鳶)は、二手に分かれた。

地方木遣の概略と流れ現在、木遣には大きく分けて2つの流れがあります。
1.関東地方を中心とする労働歌から発達した木遣
 一般的でほぼ各地に共通。
イ 現在では芸能としての木遣?
  伝統的火消しの儀礼的な木遣?
ハ 祭礼の山車挽き
2.伊勢や諏訪等の御神木曳き歌

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